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レンタルサーバー解約前のバックアップ|WordPressを閉じる手順と落とし穴

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ブログを閉じる、あるいは別のサーバーへ引っ越すために、レンタルサーバーの解約を考えている方は多いと思います。結論から言うと、解約したサーバー上のデータは基本的に復元できない前提で動くのが安全です。解約ボタンを押す前に「ファイル」「データベース」「メール」「ドメイン」の4点を確認しておけば、大きな後悔は避けられます。この記事では、その手順と、解約の順番を間違えたときに起きやすい落とし穴を整理します。

なお、画面の名称や解約後のデータの扱いはサービスごとに異なります。この記事は一般的な流れの整理であり、個別の仕様は必ず契約中のサーバー会社の公式マニュアルで確認してください。

解約するとサイトとデータはどうなるのか

レンタルサーバーを解約すると、サーバー上に置いていたWordPress本体、アップロードした画像、データベース、メールボックスなどは、一定期間後に削除されるのが一般的です。削除のタイミングや、削除後に会社側で復旧できるかどうかは各社で異なります。「解約後しばらくは残っているだろう」と期待するのは避けたほうがよいでしょう。

また、解約すれば記事が自動的に「ネット上から消える」わけでもありません。検索結果には、しばらくの間、既に存在しないページが残ることがあります。表示しようとするとエラーになる状態が続く、という理解が現実に近いと考えられます。

項目解約するとどうなるか(一般的な傾向)確認すること
サイトのファイルサーバー上から削除される全ファイルをダウンロードしたか
データベース記事・設定が入っているため削除されるエクスポートしたか
メール独自ドメインのメールボックスも削除される未読・保管メールを取り込んだか
独自ドメインサーバーとは別契約のことが多い更新・解約の扱いを確認したか
検索結果の表示すぐには消えず、しばらく残る削除申請や移転設定が必要か

解約前にやること|バックアップは3種類ある

WordPressのバックアップは、ファイルだけ取っても不十分です。記事本文はデータベースに入っているため、次の3つを揃えて初めて再構築できる状態になります。

1. サイトのファイル

FTPソフトやサーバーのファイルマネージャーで、WordPressを置いているフォルダを丸ごとダウンロードします。個別に選ぶと取り漏れが出るため、ディレクトリ単位で取るのが確実です。

中でも重要なのが、画像などをためている wp-content/uploads です。テーマやプラグインは再取得できても、アップロードした画像は元データが手元にないと戻せません。

wp-content/
├─ uploads/   ← 画像・PDFなど。最優先で保存
├─ themes/    ← 自作・改造したテーマがあれば保存
├─ plugins/   ← 設定値は別途メモ。本体は再取得できることが多い
wp-config.php ← データベース接続情報(取り扱い注意)

2. データベース

サーバー管理画面のphpMyAdminなどで、WordPressのデータベースをエクスポートします。バックアップ用プラグインで、ファイルとデータベースをまとめて書き出す方法もあります。

どの方法でも、書き出したファイルが壊れていないかを確認してください。サイズが極端に小さい、途中で止まっている、といった失敗は珍しくありません。テキストエディタで末尾を開き、エクスポートが最後まで完了している形跡があるかを見ておくと安心です。

3. 設定のメモ

ファイルとデータベースに含まれない情報も、解約前に控えておきます。

  • 使っているPHPのバージョンや、サーバー側で変更した設定
  • SSL・リダイレクト・アクセス制限などの設定内容
  • 外部サービス(アクセス解析、フォーム、メール配信など)との連携先
  • ドメインのネームサーバー設定

落とし穴①:メールはFTPでバックアップできない

ここが、他の解説であまり強調されていない点です。サイトのファイルはFTPで取れても、独自ドメインのメールの中身は、FTPのフォルダとは別に管理されているのが一般的です。ファイルを全部ダウンロードしたつもりでも、メールは取れていません。

サーバー上のメールを残したいなら、メールソフトに取り込む(IMAPで同期するなど)方法が現実的です。とくに、次のようなメールは解約後に困りやすいので、先に確認してください。

  • 各種サービスの登録・認証に使っている独自ドメインのアドレス
  • 取引先とのやり取りが残っているメール
  • パスワード再設定の通知が届くアドレス

独自ドメインのメールで登録したサービスがある場合は、先に登録アドレスを変更してから解約するのが安全です。解約後にパスワードを再発行しようとしても、メールが届かず入れなくなる恐れがあります。

落とし穴②:ドメインとサーバーは別契約のことが多い

「サーバーを解約したから、ドメインも一緒に終わる」とは限りません。サーバーとドメインは別々の契約になっている場合があり、ドメインは更新料が発生し続けることもあります。一方で、サーバー契約に付いていた特典のドメインは、サーバーを解約すると更新時に費用が発生する、あるいは扱いが変わるといった条件が付くサービスもあります。

ここは各社で条件が違うため、次の点を契約時のページ・マニュアルで確認してください。

  1. ドメインを管理しているのはどの会社か
  2. サーバー解約後もドメインを維持したいか、手放したいか
  3. 維持する場合、更新料はいくらで、いつ請求されるか
  4. 手放す場合、自動更新を止めているか

ドメインを手放すなら、自動更新の停止を忘れないようにしてください。逆に維持したいのに更新を忘れると失効します。失効後の流れは 独自ドメインの期限切れは復活できる? で解説しています。

落とし穴③:サーバー管理画面で先に「ドメインを削除」しない

解約の順番でとくに注意したいのが、サーバーの管理画面でドメインの設定を削除する操作です。ドメインの設定を消すと、そのドメインに紐づくWordPressのフォルダやデータが、あわせて削除される仕様になっているサービスがあります。実際に、ドメイン設定を削除してWordPressが消えてしまい、復元を試みた体験談も公開されています。

バックアップを取る前にこの操作をしてしまうと、取り返しがつきません。次の順番を守るのが安全です。

  1. ファイル・データベース・メールのバックアップを取る
  2. バックアップが開けること、内容が揃っていることを確認する
  3. 引っ越す場合は、移行先でサイトが表示できることを確認する
  4. その後で、ドメインの扱いを決める
  5. 最後にサーバーを解約する

「もう使わないから先に片付けよう」と管理画面を整理し始めるのが、事故の典型と考えられます。削除系の操作は、すべてバックアップの確認後に回してください。

落とし穴④:バックアップの中に位置情報つきの画像が入っている

uploads フォルダの画像は、元の写真をそのままアップロードしていると、撮影場所などのEXIF情報が残っている場合があります。バックアップを別のサービスに再アップロードしたり、写真だけ第三者に渡したりするときは、この点を思い出してください。

  • 自宅周辺で撮った写真の位置情報が残っていないか
  • 撮影日時や機種名など、不要な情報が入っていないか

EXIF情報削除ツール では、画像に含まれるEXIF情報を確認し、削除できます。仕組みや注意点は 写真のEXIF情報とは?位置情報が残るリスクと消し方 にまとめています。

また、バックアップが大きくなりすぎて保存先の容量が心配なときは、画像圧縮ツール でJPEG・PNG・WebP画像を圧縮する手もあります。ただし、圧縮すると元の画質は戻らないため、アーカイブ用には元データを別に残しておくことをおすすめします(圧縮の考え方は 画像圧縮の基本ガイド を参照)。

バックアップの保管とセキュリティ

バックアップファイルには、記事だけでなく、次のような情報が含まれます。

含まれる情報注意点
wp-config.phpデータベース接続情報が入っている。公開場所に置かない
データベースユーザー名、コメント投稿者の情報、問い合わせ内容が入っていることがある
メール取引先や個人のやり取りが含まれる

保管先は、共有設定を確認したうえで、自分だけが開けるクラウドストレージや外付けストレージを選びます。誰でも開ける公開フォルダに置かないことが基本です。サイトにコメントや問い合わせフォームがあった場合、投稿者の個人情報を含むデータを長く保管し続けるべきかも、あらためて考えておきましょう。

コピー後にファイルが同一か確かめたいときは、ハッシュ値の照合が使えます。手順は ファイルの改ざんを確認する方法 で説明しており、ハッシュ生成ツール でも計算できます。

ブログを閉じる場合と引っ越す場合の違い

解約の目的によって、解約前にやることが変わります。

目的追加でやること
完全にやめる検索結果に残るページの扱いを決める。ドメインを手放すなら自動更新を停止する
別のサーバーへ移す移行先で表示確認後に旧サーバーを解約する。URL構成が変わるならリダイレクトを設定する
別のサービスへ移る記事のエクスポート形式が移行先に対応しているか確認する

引っ越しの場合、旧サーバーを先に解約するとトラブル時に戻れません。新サーバーでの表示確認が終わるまで、旧サーバーは契約したまま残すのが鉄則です。移行の流れの一例は はてなブログからWordPressへ移行する手順 にもあります。

解約後に確認すること

解約が終わったら、次の点を確認します。

  1. サイトのURLを開いて表示を確認する。意図した状態(閉鎖・移転先の表示)になっているか
  2. Search Consoleの状況を確認する。ドメインを維持するなら、インデックスの変化を追う。サイトを閉じた後の確認は ブログが検索に出てこない原因 の切り分けも参考になります
  3. 外部サービスの連携が切れていないか。フォーム、アクセス解析、メール配信など
  4. 請求が止まっているか。サーバー・ドメイン・オプション契約が個別に課金されていないか
  5. メールの受信ができなくなった影響がないか

ドメインを手放してサイトを完全に閉じる場合、一度公開したサイトのURLは、他のサイトから引用・リンクされていることがあります。ドメインが失効した後で第三者に取得されると、意図しない内容が表示されるおそれもあります。ドメインを維持するか手放すかは、この点も含めて判断してください。

よくある疑問

解約したらお金は返ってくるのか

返金の可否や日割りの扱いは、サービスと契約期間によって異なります。多くの場合、契約期間の途中で解約しても残り期間分が戻るとは限らないと考えられます。契約更新日の直前に解約したほうが、余計な費用を避けやすい場合もあるため、更新日と解約の締め切りを公式ページで確認してください。

無料ブログに戻したい場合は

WordPressから別サービスへ記事を移す場合は、エクスポート機能で書き出したファイルが移行先の形式に対応しているかを、先に確認します。対応していないと、記事を手作業で貼り直すことになります。

バックアップはどのくらい残すべきか

法的な保管義務があるものは事案ごとに異なり、一概に答えられません。事業のサイトで取引の記録などを扱っていた場合は、税理士や専門家に確認してください。個人のブログであれば、思い出として残したい記事と画像を優先して保存するのが現実的です。

まとめ

  1. 解約後のデータは復元できない前提で、ファイル・データベース・メールの3つをバックアップする
  2. サーバーとドメインは別契約のことが多い。ドメインを維持するか手放すかを先に決める
  3. 管理画面でドメイン設定を先に削除しない。削除系の操作はバックアップの確認後にする
  4. 引っ越しの場合は、新サーバーの表示確認が終わるまで旧サーバーを解約しない
  5. バックアップには個人情報や接続情報が含まれるため、保管先の共有設定を確認する

ここまで確認できれば、解約はほぼ安全に進められます。解約は後戻りできない操作なので、急がず、一つずつ確認してから進めてください。

本記事は一般的な整理であり、個別のサービスの仕様や、個別の事案について結論を示すものではありません。契約内容・返金・データの取り扱いは、契約中のサーバー会社の公式情報をご確認ください。

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