はてなブログからWordPressへ移行する手順|SEO評価を落とさない注意点
はてなブログの容量制限やデザインの自由度に限界を感じて、WordPressへの移行を考える人は多いはずです。結論から言うと、移行作業自体は業者に頼まなくても自分でできます。ただし、記事のコピー以上に大事なのが「今の検索順位をできるだけ落とさないための設定」です。この記事では、移行の全体の流れと、見落とすと後から困る注意点をまとめます。
移行の全体像
作業の手順は次の8ステップです。難しく見えますが、順番さえ守れば個人でも進められます。
- レンタルサーバーを契約し、独自ドメインを用意する(すでに独自ドメインで運用している場合は不要)
- サーバー上にWordPressをインストールする
- はてなブログの管理画面からエクスポートする
- WordPress側でインポートする
- パーマリンク(記事のURL構造)を旧ブログに近づける
- 旧URLから新URLへの301リダイレクトを設定する
- 画像の扱いを確認する
- Google Search Consoleに新しいサイトを登録し直す
このうち、5〜7を軽視すると検索流入が大きく落ちます。 単なる引っ越しではなく「今のURLの評価を新しい場所に引き継ぐ作業」だと捉えてください。
エクスポートとインポートの流れ
はてなブログの管理画面には「詳細設定」内にエクスポート機能があり、記事データをMT形式のテキストファイルとして書き出せます。WordPress側は、標準のインポーター機能、またははてなブログ専用のインポートプラグインでこのファイルを取り込みます。
独自ドメインを既に取得して運用している場合と、無料のhatenablog.comのままの場合とで、後の作業量が変わります。
| 運用状況 | 移行後の難易度 |
|---|---|
| すでに独自ドメイン運用 | ドメインはそのまま引き継げる。DNSの向き先を変えるだけで済む |
| 無料ドメイン(hatenablog.com) | 新しいドメインになるため、301リダイレクトの設定が必須 |
無料ドメインからの移行では、旧ドメイン自体が消えるわけではないため、旧ブログ側に「移転しました」の告知とリンクを残しておくことが、検索エンジンだけでなく、ブックマークや相互リンクで来た読者への対応としても重要です。
SEO評価を落とさないための注意点
パーマリンク構造をできるだけ変えない
はてなブログの記事URLは /entry/年/月/日/時刻 のような形式です。WordPress側で全く違うURL構造(例えばタイトルベース)に変えてしまうと、記事単位でリダイレクトを設定する手間が増えます。可能であれば、WordPressのパーマリンク設定を旧URLの形式に近づけたほうが、移行後の作業が減ります。
301リダイレクトは「一時的」ではなく恒久的に設定する
URLが変わる以上、301(恒久的な移転)リダイレクトの設定は避けて通れません。302(一時的な移転)で設定すると、検索エンジンは「そのうち元に戻る」と判断し、評価の引き継ぎが弱くなることがあります。
無料ドメインからの移行の場合、旧ドメイン側でリダイレクトを設定できないケースがあります。その場合は、旧ブログの各記事の冒頭に「新しいURLはこちら」という案内文とリンクを手動で追加する方法が代替になります。手間はかかりますが、読者もクローラーも新URLへ辿り着けます。
タイトルと見出し構造は移行直後に変えない
移行のタイミングで「ついでにタイトルもリライトしよう」と考えがちですが、URL変更とタイトル変更を同時に行うと、順位が下がった原因がどちらにあるのか切り分けられなくなります。まずURLの移行だけを完了させ、順位が落ち着いてからリライトに着手するほうが原因の特定がしやすくなります。
他ではあまり書かれていない落とし穴:画像がはてな側に残り続ける
移行ガイドの多くは記事本文の移行手順を中心に説明しますが、実務上つまずきやすいのは画像の扱いです。
はてなブログの画像は「はてなフォトライフ」というはてな側のサーバーに保存されています。エクスポートしたデータの中で、記事本文の画像タグははてなフォトライフのURLを参照したままになっており、画像の実体そのものはWordPress側にコピーされません。
つまり、移行後に「はてなブログのアカウントを退会する」「はてなブログの投稿をすべて削除する」といった片付けをすると、WordPress側の記事に貼ってあった画像がすべてリンク切れになります。これは移行直後には気づかず、数か月後に「昔の記事の画像が全部表示されない」という形で発覚することが多い落とし穴です。
対策は次のいずれかです。
- はてなブログのアカウントと元記事を、画像置き場として削除せずに残しておく
- 移行時に画像を一括でダウンロードし、WordPress側のメディアライブラリにアップロードし直してから、本文の画像URLを差し替える
記事数が少ないうちは後者が確実です。手作業でのURL差し替えが大変な場合は、画像を新しいWordPress用にダウンロードしてから画像フォーマット変換ツールでWebPなどに揃え、画像圧縮ツールでサイズを整えてからアップロードし直すと、移行を機に表示速度も改善できます。
移行後にやること
記事の引っ越しが終わった時点では、WordPressのサイトとしての体裁はまだ整っていません。次の項目は移行作業と同じタイミングでチェックしてください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| Search Console の登録 | 新しいプロパティを追加し、サイトマップを送信し直す |
| ファビコン | WordPressのテーマ標準のままだと未設定のことが多い。ファビコン生成ツールで作り直す |
| OGP画像 | SNSでシェアされたときの画像が未設定のままだと、リンクがそっけない見た目になる。OGP画像生成ツールで用意する |
| パーマリンクの最終確認 | 数記事を実際に開いて、旧URLからリダイレクトされるか確認する |
ファビコンとOGP画像は、記事の内容そのものとは関係がないため後回しにされがちですが、移行直後にSNSでシェアされた際の見た目に直結する部分です。特にOGP画像は、OGP画像の推奨サイズと作り方で解説した1200×630pxの設定がWordPress移行後にリセットされているケースが多いため、忘れずに確認してください。ファビコンの反映条件についてはファビコンの作り方と必要なサイズ一覧も参考にしてください。
まとめ
- 移行の手順は「エクスポート → インポート → パーマリンク調整 → 301リダイレクト → 画像確認 → Search Console再登録」の順
- URLを変える以上、301リダイレクトの設定は必須。無料ドメインからの移行では旧ブログ側に案内リンクを残す代替策も検討する
- URL移行とタイトルリライトは同時に行わない。原因の切り分けができなくなる
- はてなフォトライフの画像URLはそのまま残るため、はてなブログ側を安易に削除・退会しない
- 移行後はファビコン・OGP画像の再設定を忘れない
移行そのものは数日で終わりますが、検索順位が落ち着くまでは数週間かかることもあります。焦って追加の変更を重ねず、まずは今の評価をそのまま引き継ぐことを優先してください。